STORIES

2023/05/01 00:00

野生を優美に

YAMAKO_PROJECTで、糸つくりと織りを担当するのは、染織家・本郷孝文。

長年にわたり、信州松本でやまこ・天蚕の糸を使いきものを織ってきました。飼いならされた家蚕の素直な絹糸とは違い、やまこは言うなれば「野生児」。その天然の輝きと美しさは、野生児であるがゆえ、実は簡単に手なづけられるものではありません。やまこの糸の特性を知った使い手でなければ、ただのダイヤの原石でしかないことも。本郷孝文は、やまこの野生児ならではの手強い特性を、優美な美しさに昇華させることができる使い手といえるでしょう。



織は糸から

ひとつの作品を完成させるためには、まずは糸づくりから始まります。
そのストールは、優美なイメージか、それとも素朴な味わいか、その作品にふさわしい糸をそろえるところから、織ははじまっていくのです。
織り上がりの美しさをイメージしながら、細さ・太さ、色味や光沢度を調整しながら糸を作ります。出来上がった糸を吟味しながら、数種類の糸を経糸・緯糸に必要な量を用意し、整経していきます。
その後も、さまざまな工程を経て、ようやく糸を織機にかけ、織りの準備がいよいよはじまります。やまこの糸はそれぞれに個性があり、持ち味があります。それぞれの糸の個性を理解し、その糸の良さをどう生かしていくか…それが美しい織りに繋がると、YAMAKO_PROJECTは考えます。


STORIES Top